【フォーマル着物】準礼装とも呼ばれる訪問着とは?
こんにちは!
着付け講師とファッションデザイナーをしています、中村麻美です。
今日もhataoriさんのブログを書いていきますよ!
着付け教室をしていますので、生徒さんをお教えする中で感じたことですが、
かつては結婚の際に両親が一通りの着物を揃えて持たせるという習慣もあったかと思いますが、
いまはそのようなことも少なくなってきているようです。
仕事や趣味を持つ女性が多いので、冠婚葬祭以外にもパーティや趣味の集まりなどライフスタイルに合わせて選べるレンタル着物から始めるのも良いかと思います。
その中でも今回は「訪問着」という着物の種類について書いてみます。
訪問着の豆知識
着物は形は一つしかないですが、柄の付け方、家紋の付け方でその着物のフォーマル度が変わります。
肩や袖、裾に模様が縫目で繋がるように描かれた「訪問着」は、模様によって、結婚式から各種パーティのお呼ばれまで幅広く着られる着物です。
柄によってセミフォーマル(準礼装)やおしゃれ着としても着用できます。
来賓や友人として招かれた結婚式、結納や正式な茶会など改まった席にふさわしく、未婚、既婚を問わず着られます。
留袖は上半身に柄なく裾模様だけですが訪問着には上半身にも柄があります。
白生地を一度仮仕立てして、仮絵羽と呼ばれる状態で柄位置を決め、縫目の部分でも柄が途切れないように染めます。
こうして出来上がった模様は絵羽模様と呼ばれます。
留袖や振袖も絵羽模様ですが、訪問着は特に優美に流れるような構図、すっきりと裾から肩に伸びた構図など、染色家がキャンパスに見立てて描いた訪問着は一枚の絵画のように美しいものです。
生地は、縮緬や綸子、羽二重や紬などもあります。
着物の裏地である八掛は、表地と同じ生地の共八掛が一般的です。
柄付けの技法は友禅染めや刺繍など様々です。
正座のシーンでは畳と擦れるので裾部分に刺繍のあるもは避け、染めで柄付けしたものが良いでしょう。
では具体的にどんな柄をどんな時、どんな場所に合うのか、hataoriのレンタル着物の中から見てみましょう。
シーンに合わせたオススメ訪問着
披露宴や結納などにおすすめの訪問着
御所解き模様や吉祥模様など、披露宴や結納などの格調高く、改まった装いにはぴったりです。
パーティにおすすめの訪問着
グラデーションの美しい、明るい色のモダンな柄がパーティーに向いています。
古典的な柄よりもカジュアルやモダンな雰囲気の方がパーティーには良いかも。
茶席におすすめの訪問着
炉開きなど、正式な茶事に秋を意識した訪問着や付け下げで。
黄土色の地色と萩の花模様、高級感ある正絹帯のコーディネートが茶席にぴったりで素敵です。
入園・入学式、卒園・卒業式のお母様におすすめの訪問着
お宮参り、七五三、入学式など、お子様の成長の節目の行事には付き添いのお母様も着物姿で祝いたい方も多いのでは?
着物は紋付色無地などでも良いのですが、上品な古典柄模様の訪問着で華を添えて。
パーティなどと違い子供が主役の行事では母親は華美にならないように、優しい色使いで控えめな柄ゆきを選ぶと調和がとれてよいでしょう。
晴れやかなシーンに華を添え、祝う気持ちを表現できるって、やっぱり着物っていいです。
レンタルなら気軽に取り入れられるし、自分で揃えることは難しい期間限定の季節ごとのモチーフやなかなか着る機会のないフォーマルシーンの着物も選べていいですね。
私はパーティで訪問着を着ることが多いですが、変わったところでは新幹線の中で振袖に着替えたこともあります。
この話は次回に書きますね。
2016.07.24
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