着物で出かけるときのあるある
今回は着物で出かけた際に汚れを呼ぶあるあるについて書いてみたいと思います。
着物を頑張って自分で着たら、ファンデらしい汚れが襟についていた
自分で着る場合、メイクやヘアスタイルを整えてから着物を着る方が多いかと思いますが、ファンデーションなど手についているものをきれいに石鹸で落としてから、着物を触りましょう。ティッシュできれいに拭き取ったつもりでも、積み重なることで着物の汚れが強くなっていきます。着物を着る時には、襟周り、お腹周り、背中など色々な場所を触ります。
着物を着るタイミングが、メイクやヘアケア後でない場合も、手を洗うことで着物を汚す心配がなくなり、安心して着物を触ることができます。
★ポイント 手を洗ってから着物を触る
階段を歩く時、気づくと裾をすっていた
外出して、階段を上り下りする時には、裾を少し持ち上げて着物が階段につかないようにしましょう。着物の裾は足の踵まであるので、階段を上り下りする時には高い方の段に裾がついてしまいます。右手で膝上あたりの2枚重なった布を少しつまんで持ち上げるだけで裾が少し上がり、階段に裾がつくことがなくなります。
★ポイント 裾をつまんで上り下り
まだ数回着ただけなのに、なんとなく襟が黒ずんでいる気がする
自分で着られるようになった頃に気になるのが、襦袢の半襟が出ている幅の具合です。着る時には2センチ位出るように着たつもりだけど、時間が経つと半襟の出ている幅が左右対象になっているだろうかと気になり、鏡を見ると襟の出ている幅が狭くなっている気がする。あるいは、片方だけが隠れてしまっている…など。顔のすぐ下でもあるので、襟の出ている幅を気にしてしまいがちです。
そんな時についやってしまうのが、着物の襟を指でなでるという仕草です。「つい」なので、一日着ていると気づけば何度もやってしまうことも。何度も繰り返すうちに着物の襟の折り目が手の垢で必ず汚れてきます。
できれば化粧室を使う時に手をきれいに洗ってから、鏡を見ながら襟を整えるように気をつけるとよいと思います。また、鏡がないところで襟のことが気になりやってしまうのが、直接襟を見ようとすることです。直接見ようと下を向くと、顎が襟につきファンデーションが着物につきます。これも「つい」やってしまいがちなので、意識して下を向かないようにするとよいでしょう。
襟と言えば、もう一つ。電車などの乗り物に乗っている時に、うつらうつら居眠りをしそうになる方に。ハンカチを首元に置いて居眠りをすると顎が下を向いた時にファンデーションが着物につかないですみます。ただし、ちょっと恥ずかしい格好になりますが。
★ポイント 襟は容易にさわらない
駅のベンチに座ったらお尻に汚れがついていた
ハンカチつながりで、お話すると…。着物で出かける時には手拭き用のハンカチに加えて、ひざ掛けになるような薄手の大判ハンカチーフを持ち歩くことおすすめします。
電車での居眠りにも使えますが、食事をする時に帯の上線に挟んでもよいですし、ちょっと駅のベンチに腰掛ける時に、淡い色の着物を汚したくないときは、ハンカチーフを敷いてから座ると安心です。
手を拭くものとは別に「着物を守るための一枚」を持ち歩くことでいざという時に役にたちます。
★ポイント ハンカチは2枚用意!手拭き用と着物用
帯のタレが斜めになっているよと言われた
襟と同じく、自分で着られるようになるとつい触ってしまうのが帯のタレ。お太鼓のタレ部分は7センチ位出ていると美しいバランスと言われます。着た時には左右対称にきれいに着たけれども、立ち座りを繰り返し時間が経ったころには、タレの長さは大丈夫かしらと「つい」タレを触ってしまいがちです。
これも襟と同じく、繰り返すことで手の垢で汚れが強くなることになるので、触るのは控えましょう。お太鼓を支えているのは、帯枕の紐と帯締め、この2本の紐ですが、タレの長さを留めるのは帯締めですね。着る時にはこの帯締めを強く引いて結ぶと、太鼓の大きさもタレの長さも固定されます。
まずは着る時にしっかりと帯締めを結ぶことが安心につながります。
★ポイント お太鼓のタレは容易に触らない。帯締めは強く引きしっかり結ぶ。
訪問先に上がろうとしたら足袋に汚れが…
素敵な着物姿を演出するアイテムとして、白い足袋は欠かせないですね。紬などのおしゃれ着物には、色柄の入った足袋を合わせることがありますが、染の着物には白い足袋が清潔感をプラスしてくれます。ところがこの足袋は草履の上に丸出しになっているため、汚れやすいものです。真っ白な足袋に汚れがつくと、見た目にもとても残念な状態になります。
そこで、外を歩く時には足袋カバーを重ねることをおすすめします。ポリエステル素材などでストレッチが効いているもので、割と安価に購入できます。ポイント刺繍が施されたものもあり、小紋におすすめです。足袋を守り可愛さもプラスできて履くと嬉しくなります。
暑くて足袋カバーを重ねるのがつらい時期には、足袋を1足バッグに入れておきます。足袋の白さは着物を美しく見せてくれますので、足袋カバーをぜひ使っていただきたいと思います。
★ポイント 外出する時には足袋カバーをプラス。
少し気をつけることで着物が汚れるのを防ぐことが出来ます。美しい着物姿でいるために気をつけたいですね。