着物文様図鑑 vol.9- 籠目
繁栄、絆-籠目文様
第九回「籠目」
籠目文様
籠目(かごめ)文様は、日本の伝統的な幾何学的な文様で、その特徴的な六角形の格子模様が魅力です。規則的に交差した直線が作り出す、籠や井戸の網目を模したデザインは、その規則性と美しさから多くの人々に愛されています。
籠目文様の持つ意味
籠目文様は、その規則的なパターンが織りなす絶え間ない連続性から、繁栄や安定、絆やつながりを象徴しています。また、「井」の字が「井戸の中にある」という縁起の良い言葉とかかっているため、幸運を呼ぶとされています。このような意味合いから、籠目文様は特別な日や祝い事に着用する着物の柄としても選ばれます。
籠目文様の歴史
籠目文様は、古くから織物や刺繍などの工芸品、そして着物の柄として広く用いられてきました。特に、平安時代の貴族の間で人気のあった網代織の模様として知られています。その規則的な美しさと独特の風合いは、時代を超えて愛され続けています。
籠目文様の着物を着る適した季節は
籠目文様はその規則的な模様から季節を問わず着用することが可能です。しかし、特に初夏の涼しげな印象を与える浴衣や夏着物に良く見られます。また、その規則正しさから、フォーマルな場でも着用され、新年やお祝い事などにも適しています。