二十四節気の着物合わせ -「小雪」に寄せて-
こんにちは。
着付け講師とデザイナーの中村麻美です。
今月から新しいテーマのブログとして「二十四節気(にじゅうしせっき)」に合わせた着物の衣替えと組み合わせを書いていきます。
その2回目は「小雪(しょうせつ)」です。
毎年11月23日頃、2016年の今年は11月22日です。
1年の長さを24等分し、その季節にふさわしい名称をついたものを二十四節気と呼んでいます。
二十四節気は、太陽の黄道を24等分して季節の移り変わりを定めましたから、現在の暦の太陽歴とも合いやすいです。
着物の衣替えを二十四節気に合わせてみることのご提案です。
太陽の光の差し方や気温、湿度など自然の条件に加えて、花や緑の濃さでも季節の移り変わりを感じます。
着物では季節の先取りはおしゃれなこと素敵なこととされます。
私も修行中の若輩者ですが、四季の移り変わりなどいいなと思うことは着物に取り入れていきたいので、自分の勉強方々書かせていただきます。
2回目は、「小雪(しょうせつ)」
二十四節気の第20。
秋は深まり、冬到来です。
山間部などに雪はまばらに降る頃ということで「小雪」と呼ばれます。
天高い青空と黄色のイチョウや雲の白さのコントラストの美しい季節です。
東京など関東平野では10月からこの小雪前までが虫干しに最適と言われる時期です。
空気が乾燥して、湿り気のある雪もまだなく、そんなに寒くもないので、着物を一枚一枚室内に干し、乾燥した空気を室内に取り入れて着物の呼吸を助けます。
風に当てて一枚ずつ丁寧に畳むとき、着物と対話しているような気持ちになります。
虫干しは洋服でもされる方もいらっしゃるかもしれませんが、衣類を湿気から守るために空気を入れ替え、シミや傷みを確認することもできます。
3日連続で晴れた日の日中に干されることオススメです。
着物はこの時期にはツヤのある生地やほっこりした紬に惹かれます。
日の光が足りなくなってくるので、輝きのある着物を身に付け光沢で補うようにするという考え方。
屋外での催しや行事が減り、屋内でのパーティやお集まりが増える季節には、光沢のある生地の方が着る方を引き立てることもあるでしょう。
生地の光沢感は似合う似合わないがはっきりあるので、万人に向けたものではないので、光沢感が苦手、という方にはちりめん地のおっとりした風情を楽しんで身に付けて。
あでやかな色、こっくりとした深い色、で秋の名残、冬の到来を感じて着てみたいものです。
現実は年末に向け、忙しくなる時期でもありますが、
一番着物で過ごしやすい時期でもあるので、お出かけはできるだけ着物でしています。
みなさんも、「小雪」の季節に、お着物を存分にお楽しみください。
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