着物文様図鑑 vol.7- 鱗
繁栄、成長、自由-鱗文様
第七回「鱗」
鱗文様
鱗(うろこ)文様は、魚の鱗や龍の鱗を模した伝統的な日本の文様です。幾何学的な鱗の形を重ね合わせて表現し、規則正しく繰り返されるデザインが特徴です。
鱗文様の持つ意味
鱗文様は、主に魚の鱗を象徴しており、魚が水中を自由に動き、成長していく様から、繁栄や成長、自由を象徴します。また、魚が水中での生活を営むことから、水の恵みや豊穣をも意味します。また、魚の鱗は新しい鱗が古い鱗の下から生えてくることから、若々しさや再生を象徴しています。
鱗文様の歴史
鱗文様は、古くから日本の様々な工芸品や美術品に見られます。また、日本の神話や伝説では、魚や龍がしばしば重要な役割を果たしており、これらの生物の象徴として、鱗文様が用いられてきました。
鱗文様の着物を着る適した季節は
鱗文様はその繁栄や成長を象徴する意味から、新たなスタートを切る新年や就職、結婚といった新生活の開始時にふさわしいとされます。また、水の恵みを象徴する鱗文様は、暑い夏の季節に着用すると涼しげな印象を与えます。その規則正しさから、フォーマルな場でも着用できます。