浴衣だけじゃない、夏を彩る夏着物あれこれ!
とにかく暑い最近の夏、せめて華やかで涼しげな夏着物を着て、風情あふれる季節を楽しみましょう。夏着物といっても浴衣だけではありません。夏着物には様々な種類があり、それぞれの素材や特徴によって異なる魅力があります。今回は主要な夏着物の種類について詳しく見ていきましょう!
1: 浴衣
2: 単衣(ひとえ)
3: 絽(ろ)
4: 紗(しゃ)
5: 縮緬(ちりめん)
6: その他の夏着物
【1.浴衣】
浴衣は夏の風物詩として広く知られていますね。綿やポリエステルなどの素材で作られ、軽やかな着心地が特徴です。鮮やかな柄や明るい色合い、ワンピースの様な現代的な柄など種類も豊富で、花火大会やお祭りなどのイベントにぴったりです。浴衣はカジュアルでありながらも華やかさを演出できるので、夏のおしゃれに欠かせないアイテムです。着付けもYoutubeの動画を参考にすれば自分で着付けることも難しくないですよ!
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【2.単衣(ひとえ)】
単衣は、夏に着ることが適した一重の着物です。ひとえ、つまり裏地(袷)のない一枚作りになっています。綿や絹などの素材で作られており、通気性が良く涼しげな着心地が特徴です。単衣の柄は、花柄や縞模様、地紋(じもん)などが一般的で、さまざまなカラーバリエーションが楽しめます。
着用時期は、6月と9月が一般的です。暑さがまだ穏やかな初夏と秋口の時期とにおすすめで、爽やかな風を感じながら着ることができます。
【3.絽(ろ)】
絽は、夏に快適に着ることができる薄手の着物素材です。絹糸を使用し、繊細な織りが特徴です。絽は通気性に優れ、肌触りが滑らかで涼しげな着心地を感じることができます。ちなみに絽は織物の種類なので、着物だけでなく、帯、襦袢、衿、羽織などに使われていることから、絽の着物、絽の帯、絽の衿などと言うのが正しい認識ですね。絽は主に最盛夏に着用されます。絽の着物は夏の正装着にも使用されるのでフォーマルな場所でも着用可能な夏着物です。
【4.紗(しゃ)】
紗は、透け感のある薄い素材で作られた夏着物です。紗も絽と同じで織物の種類を指します。紗の着物は麻や絹の糸を使用し、軽やかで風通しの良い着心地が特徴です。紗は主に夏の暑い時期に着用されます。透け感があり、涼しげな印象を与えるため、夏祭りや花火大会などのイベントにぴったりです。絽の着物がフォーマルだとすると、紗の着物はカジュアルな場面での着用が一般的です。
【5.縮緬(ちりめん)】
縮緬は、シワ加工を施した綿や絹の素材で作られる夏着物です。ちなみに縮緬も織物の種類を指します。縮緬の特徴は、表面の凹凸感とハリのある風合いです。凹凸が光を反射し、華やかな印象を与えます。縮緬の柄は大胆で鮮やかなものが多く、洗練された雰囲気を演出します。夏のパーティーやお茶会などの場にぴったりの着物として人気があります。
【6.その他の夏着物】
他にも、夏に着ることが適した夏着物があります。例えば、麻や麻混の着物は通気性が良く涼しげな素材です。また、麻の糸で織られた風呂敷地や、最近では「洗える着物」なども気軽に夏に着ることのできる夏着物として着物初心者の方に人気の様です。
【夏着物のお手入れ】
ちなみに、夏は暑いため、着物に汗をかいてしまうことがあります。着物を脱いだ後は、速やかに汗を拭き取りましょう。まずは風通しの良い日陰で陰干しして着物についた水分を飛ばします。夏着物は通年着るものではないので、しまっている間に見えない汗染みや汚れが定着してしまい、翌年タンスから出したらビックリ!なんてこともよくあります。目立った汚れがなくても季節の終わりにクリーニングに出して綺麗な状態でしまうことをお勧めします。
まとめ
夏着物には、浴衣だけではなく、絽や紗、縮緬を使った着物など様々な種類があります。時期に合わせてそれぞれの特徴を活かした魅力的な着こなしを楽しむことができます。「夏は暑いから着物はムリ!」そんなことは言わずに、夏の風物詩を彩る夏着物を選び、個性豊かな夏の着こなしを楽しんでください。